ボトックス注入

ボトックスは、顔のシワや大きく見えるエラの改善などの顔の悩みを解消できる効果が期待できることで知られていますが、その他にも体に注入しても効果が期待できます。具体的な効果は、以下の通りです。

表情じわの改善

おでこや目尻、眉間などにできる表情じわの改善に、ボトックス注入が効果的です。表情じわは頻繁に動かす部分なので、日常的に笑ったり顔をしかめたりする際にどうしてもできてしまうものです。このような動きが多い部位は表情筋の緊張を繰り返しやすく、最初は表情を変えたときに現れるシワが、だんだんと無表情のときで目立ちやすくなってしまいます。

そんな表情じわにボトックスを注入すると、表情筋の動きが抑制されてシワが寄りにくくなることで、表情じわ改善が期待できます。

小顔効果

いわゆる「エラ」と呼ばれる咬筋という筋肉が発達すると、エラが張って顔が大きく見えてしまいます。唾液腺が発達しているとフェイスラインが広がって見えるため、ボトックスで縮小させることでスッキリした輪郭に。

咬筋ボトックスと併用することで、エラの張りが目立たなくなり、小顔効果が期待できる。ボトックスの筋肉をリラックスさせる効果により筋肉の動きを抑えるとだんだんと筋肉が縮小されていくので、小顔効果が期待できます。

口角やガミースマイルの改善

口角が下がるのは、加齢によって口角を上げる筋肉が緩むこと、笑ったときに歯茎が多く見えるガミースマイルは上唇を上げる筋肉の緊張によって起こるのが原因の一つです。ボトックス注入は、このような顔の筋肉の緩みや緊張が原因で起こった口周りの見た目の改善にも効果が期待できます。

口角を上げるには、口角を下げる筋肉にボトックスを注入して口角を上げる筋肉の働きを優位にします。ガミースマイル改善はその反対に、緊張している上唇を上げる筋肉にアプローチして働きを弱めることで、改善へ導きます。

人中短縮

鼻の下の「人中」が長いと、老けた顔に見られたり顔が大きく見えたりします。そこで、人中にボトックスを注入して上唇の筋肉を緩めると顔が引き締まった印象となるので、面長な顔を小顔に見せる効果が期待できます。

人中短縮は切る方法もありますが、ボトックス注入なら切らずに施術が可能で、ダウンタイムも短く済みます。

肩こり改善・デコルテ形成

ボトックスは、顔だけではなく体へも使用できます。筋肉の萎縮や緊張が原因で起こる肩の炎症によって肩こりの痛みに悩んでいる方は、肩にボトックスを注入して筋肉の緊張を和らげることで痛み改善が期待できます。

また、肩の筋肉が張り出している場合も、ボトックスを注入すると筋肉が縮小してスッキリと見えるので、美しいデコルテを形成できます。肩がスッキリすると首が長く見えるため、小顔効果も期待できるでしょう。

花粉症・多汗症の改善

日常生活で気になる症状にも、ボトックスが用いられます。花粉症には、鼻腔の中にボトックスを滴下・浸透させて副交感神経の興奮を抑えることにより、症状改善が期待できます。

ボトックスは、汗腺の一つであるエクリン腺からの汗の分泌に関わる神経伝達物質を抑制する効果も期待できます。直接脇の下へのボトックスを注入することで汗の分泌を抑制できるので、切開を伴う多汗症治療よりも手軽に多汗症改善効果を得られます。

ふくらはぎの張りを軽減

ふくらはぎの筋肉（特に腓腹筋）にボトックスを注入すると、筋肉の収縮が抑制されます。運動やヒールの使用で張ってしまったふくらはぎの緊張を和らげ、柔らかい印象の脚に仕上がります。筋肉によって太く見えてしまうふくらはぎのサイズダウンへの効果が期待できます。

長期間効果が持続しない

メリットの点でも触れたように、ボトックスの効果は限定的です。やり直しがきくというメリットがありますが、効果を長期間持続させたい方にとってはデメリットとなるでしょう。注入前の元の状態に戻るので、施術前より状態が悪くなることは基本的にはないものの、ボトックスの効果によって良い状態を見続けていると、元に戻ったときに悪化したと感じることがあるという点もデメリットです。

副作用が起こることがある

ボトックス注入には、腫れや赤みなど他の施術と同様の副作用があるほか、顔に注入した場合に左右非対称になる、エラに注入した場合に噛みにくくなることがある、皮膚がたるみやすくなるなどの副作用が起こることがあります。

これらの副作用は、ボトックスの注入量が多すぎることが原因となっている可能性があります。見た目に関わる副作用なので、デメリットと感じる方が多いでしょう。