「涙袋に脂肪を入れても、結局ほとんど吸収されてしまうのでは?」
涙袋の脂肪注入について説明していると、患者さんからこの質問を受けることは少なくありません。
涙袋形成というとヒアルロン酸注入のイメージが強く、
「脂肪注入は定着しにくそう」
「せっかく入れてもなくなりそう」
「涙袋みたいな細かい場所に脂肪って本当に残るの?」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、涙袋への脂肪注入は、適切に行えば脂肪が生着し、時間が経過しても涙袋のふくらみを維持できる可能性がある施術です。
「涙袋に脂肪を入れても、結局ほとんど吸収されてしまうのでは?」
涙袋の脂肪注入について説明していると、患者さんからこの質問を受けることは少なくありません。
涙袋形成というとヒアルロン酸注入のイメージが強く、
「脂肪注入は定着しにくそう」
「せっかく入れてもなくなりそう」
「涙袋みたいな細かい場所に脂肪って本当に残るの?」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、涙袋への脂肪注入は、適切に行えば脂肪が生着し、時間が経過しても涙袋のふくらみを維持できる可能性がある施術です。
実際、2023年には、涙袋へ脂肪注入を行った47人を平均約13か月追跡した研究が報告されています。
この記事ではこの研究と実際の症例をもとに、
「涙袋の脂肪注入は本当に定着するのか?」
という疑問について、美容外科医の視点から分かりやすく解説します。
まず知っておいていただきたいのは、脂肪注入は、
「入れた脂肪が全部そのまま残る施術」でもなければ、
「入れた脂肪が全部なくなる施術」でもない
ということです。
脂肪注入では、採取した自分の脂肪を処理し、必要な部分へ少量ずつ注入します。
注入された脂肪の一部は術後に吸収されますが、周囲の組織から血流を得ることができた脂肪は生着し、自分自身の組織としてその場所に残ります。
つまり重要なのは、
「注入した脂肪の何%が残るか」だけではなく、最終的に涙袋として十分なボリュームと形が残るかどうか
です。
そして、この点について参考になるのが、2023年に報告された涙袋への脂肪注入の研究です。
対象となったのは、2018年から2021年に涙袋への脂肪注入を受けた47人。術後は8〜20か月、平均約13か月経過が追跡されました。
施術直後だけを評価した研究ではなく、約1年が経過した時点でも涙袋がどのような状態になっているのかまで確認していることがポイントです。
そして最終的に、47例すべてで涙袋のふくらみが得られ、患者さんも結果に満足したと報告されています。
これは、
「涙袋に入れた脂肪はほとんど残らない」
というイメージとは、かなり異なる結果です。
この研究で特に重要なのが、経過観察期間です。
術後すぐに涙袋が膨らんでいるだけであれば、まだ脂肪が定着したとは判断できません。術後はむくみもありますし、一部の脂肪は時間とともに吸収されるためです。
しかし今回の研究では、術後平均約13か月、最長20か月まで経過を確認しています。その時点でも涙袋のふくらみが確認されていました。
そのため、この研究から少なくとも、
脂肪注入によって作った涙袋が、約1年前後経過しても維持されるケースがほとんどであることは分かります。
約1年後まで形として涙袋が維持されていたという事実は、涙袋への脂肪注入を検討するうえで非常に参考になるデータです。
こちらは、もともと涙袋のボリュームが少なかった方の症例です。
涙袋に自然なふくらみが加わることで、目の縦幅だけではなく、目元全体の立体感が強くなっているのが分かります。
涙袋というのは非常に小さなパーツですが、数mm程度の変化でも顔全体の印象は大きく変わります。
特に、
といった変化が期待できます。
涙袋形成というと「大きな涙袋を作る施術」と思われがちですが、重要なのは大きさではありません。
その人の目に合った幅・高さ・長さで立体感を作ることが大切です。
涙袋は、ほんの少しあるだけでも目元の印象を変えるパーツです。
上まぶたや二重のような大きな変化ではありませんが、涙袋があることで目の下に光と影が生まれ、目元に立体感が出ます。
涙袋だけをアップで見れば数mmの違いですが、顔全体で見ると、その数mmが意外なほど大きな違いになります。
この症例でも、目の下に自然なふくらみが加わることで、目元の印象が柔らかくなっています。
脂肪注入のメリットの一つは、自分の組織を使って涙袋を作れることです。
ヒアルロン酸のようにジェル状の製剤を注入する方法とは異なり、生着した脂肪は自分自身の組織として残ります。
実際、先ほど紹介した47例の研究でも、平均約13か月後まで涙袋のふくらみが確認されています。
一方で、脂肪注入なら必ず一度で理想の涙袋が完成する、というわけでもありません。
先ほどの47例の研究では、最終的には全員で涙袋のふくらみが得られていましたが、3人は左右差や輪郭の凹凸を調整するため、追加の脂肪注入を受けています。
脂肪の吸収量には個人差があります。
特に涙袋は数mm単位で形が変化する部位なので、左右差や細かなボリューム不足が気になる場合には、追加注入によって調整することもあります。
数か月以上経過した状態で涙袋のふくらみが維持されていれば、実際に脂肪が残ったあとの仕上がりをイメージしやすくなります。
脂肪注入を検討している方は、カウンセリングの際にもぜひ長期経過の症例を確認してみてください。
ここは患者さんが最も気になるところだと思います。
今回紹介した研究で確認されているのは、最長20か月程度までです。
そのため、この研究だけから、
「5年もちます」
「10年間変わりません」
「一生もちます」
と断言することはできません。
ただし脂肪注入は、ヒアルロン酸のように時間経過によって製剤そのものが分解・吸収されていく施術とは性質が異なります。
生着した脂肪は、自分自身の脂肪組織としてその場所に存在します。
もちろん、加齢や体重変化、組織の変化などによって見え方は将来的に変化する可能性があります。
そのため、
「○年間必ず同じ形を維持する」ではなく、
「生着した脂肪は長期的に残る可能性がある」
と考えるのが適切です。
ここまで読むと、
「それなら涙袋に脂肪を入れればいいんだ」
と思うかもしれません。
しかし、実際には涙袋への脂肪注入はかなり繊細な施術です。
涙袋は非常に狭い範囲なので、わずかな違いが仕上がりに直結します。
特に重要なのが、
です。
量が多すぎれば、太く不自然な涙袋になったり、下まぶたが腫れぼったく見えたりする可能性があります。
逆に少なすぎれば、十分な変化が出ません。
涙袋は単純に「脂肪を入れる施術」ではなく、目の形に合わせて細かくデザインすることが重要な部位です。
同じ「涙袋の脂肪注入」という名前でも、脂肪の処理方法、注入方法、デザインによって仕上がりは変わります。
涙袋の脂肪注入について、
「せっかく入れても全部吸収されるのでは?」
と不安に思う方は多いです。
しかし実際には、涙袋への脂肪注入を行った47人を追跡した2023年の研究で、平均約13か月後まで涙袋のふくらみが確認されています。
つまり、
涙袋への脂肪注入は、きちんと生着すれば時間が経過しても形を維持できる施術です。
もちろん、注入した脂肪が100%残るわけではありません。
吸収量には個人差がありますし、必要に応じて追加注入が必要になることもあります。
だからこそ重要なのは、
「脂肪が残るかどうか」だけではなく、
「最終的に自然できれいな涙袋として残せるかどうか」
です。
涙袋は数mmの違いで印象が大きく変わる部位です。
脂肪をどの位置に、どの深さで、どれくらい入れるかによって仕上がりは大きく変わります。
First Clinicでは、目元治療や脂肪注入を多く手がける松田医師が、患者さん一人ひとりの目の形や顔全体のバランスを見ながら涙袋をデザインしています。
「涙袋の脂肪注入が自分に合うのか知りたい」
「ヒアルロン酸と脂肪注入、どちらにするか迷っている」
「自然に長く残る涙袋を作りたい」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
1. Wang D, Huang X, Zhou Y, Gong M, Lu Y, Ni M. Cosmetic augmentation of lower-lid pretarsal roll with injection of autologous fat for Asians. J Plast Reconstr Aesthet Surg. 2023;87:46–53. doi:10.1016/j.bjps.2023.09.017
2. Mizuno T, Yamamoto A. Pretarsal Augmentation of the Lower Eyelids Using Fat Grafts in Asian Patients. Aesthet Surg J Open Forum. 2023;5:ojad108.
3. Moellhoff N, et al. Arterial Embolism After Facial Fat Grafting: A Systematic Literature Review. Aesthetic Plast Surg. 2023;47:2771–2787.
RESERVE
お電話またはWEBフォームよりご予約を受け付けております。
カウンセリングは無料です。
まずはお気軽にご相談ください。